自分が主体となる言葉を使って惚れさせる
モテる男は、学生時代のうちにたくさんの「失敗」を経験しています。
早いうちにだまされ、笑われることが、モテる糧となるのです。
後々、相手に親しみを感じさせる失敗談としても使えます。
ある女性の恋愛体験談
大学時代の彼は、猫のたれた優男風、学業優秀、スポーツはできるが体格は普通です。
金持ちではなく、もちろん車もない。
彼女はできるだろうが、モテまくるタイプではない。
条件的には。しかし彼は、モテまくった。優しい風貌と、温かくやかな語り口で警戒心を解く。
相手の話を聞きまくる。そして、いつの間にか、恋愛話にもっていく。
「ふうん、大変だったんだ。そんな男じゃダメだよね」
「うん、今ならわかるんだけど。でもその時はね……」
「君くらいの子なら、男は放っておかないだろうなあ」
女性は、ちょっと恥ずかしそうに笑う。
内心、存分に自尊心を満たされながら。
「僕も取っておかないけど」
いきなりの言葉にはっと息をのむと、目の前にいるのは、情熱的で精かんな色男。
ただのいい人、優男だったはずなのに。
「放っておけない」ではなく、「放っておかない」と言うところがミソ。
相手の感情が開いたら、なるべく能動的、主導的な言葉を吐く。
女がハッとしたら、 あとは気持ち悪くなるくらいの優しい言葉で、男主導で攻め続ける。
その場でオチなければ、連絡先を聞いてマメに電話する。
長電話せず、次の約束を取りつける。
電話やメールだけでは、女はオチないからです。
これだけ客観的に計算高く状況をつくっていく男が、残酷でないはずがない。
当然、狙う女性は、とびっきりのところ。
コンパでわいわいやって簡単にオトせるような、そんな安い女ではない。
かっこいいだけ、面白いだけでは、いい女はオチない。
実は彼氏、自分の男友達の友人。学生時代のことは、その男友達から聞きました。
彼は、ここには書けないようなこと、つまり営みの様子までよく仲間に話していました。
それも、たくさんの女性との交流が、次から次へと出てきたそうです。
でも自慢げで嫌みな話し方ではなかったから、男たちからも好かれていたとのこと。
男からも嫌われない。そういう手も持っていたということでしょう。
プライドも、情も完全無視
その彼と、十人ほどの集まりで同席する機会がありました。
知り合いは三十代で、マスコミ関係者。彼は大手広告代理店の出世頭になっていて、すでに結婚していました。
女性は二人だけ。場は男っぽく盛り上がっていました。
前から男性のことを聞いていたせいか、けっこう男っぽい彼のしゃべり方を、自分は意外に思っていました。
そこに、彼の携帯が鳴りました。携帯での彼の話し方を聞いて、大げさではなく愕然とした。 ものすごく優しく、甘ったるい、怖気をふるうようなしゃべり方。電話を切った彼は、話し相手を開かれて、「うちの奥さん」と元の調子で淡々と言ったのでした。帰り道で男友達に聞いたところ、彼は今、人妻オトしにハマっているといいます。
もう、余計な言葉は必要ないです。ケースによって、相手によって、いくらでも自分を変えられる。
目的のためならば。そして彼は、仕事のデキる男という顔すら持っています。もちろん、ただの性欲異常者ではない。
強者は多面性を持ち、目的を達成するためならば、「ブライド」も「情」も完全無視できるのです。
彼の奥さんは、きっと幸せでしょう。